目的とする高分子鎖をm個に切断し、それぞれの末端を水素原子でキャップすることによりm個のオリゴマー分子を作成し、それぞれを、逐次的Elongation法を用いて電子状態を計算しておく。
その結果、オリゴマー鎖の各セグメント上に局在化したLMOが形成されているため、オリゴマー間の結合に際して強く相互作用する部分に局在化した活性局在化分子軌道(ActiveLMO)と結合に関与しない不活性局在化分子軌道(FrozenLMO)に分ける。その後、図Aのように、同時にそれらオリゴマー間の電子状態間を並列分散処理により合成することによって、巨大高分子系の電子状態を一度に求める。
本方法の並列分散処理のハードウエア構成図は,図Aに対応して図Bのようになる。それぞれのオリゴマーを伸長する際には高分子の原料となるモノマーに関するデータベースから選択し、それぞれのデータを合体相手のオリゴマーの計算結果の存在するNodeに転送して固有値問題を解く。