(補足“Non-disjoint型におけるNBMOの保存”)
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図1
まずは、アリルラジカル2分子の
Disjoint型(0-0)結合モデル(図1 左)についての永年方程式(分子軌道ベース)を式1に示した。行列式の左上3行3列はDisjoint型の左側のユニット分子に、右下3行3列は右側のユニット分子に相当する.左下および右上領域はユニット間の相互作用に対応する.ε
2(=α)は孤立したアリルラジカルユニットのNBMOの軌道エネルギーである.行列式から明らかなのは、NBMOに関する非対角項要素がすべてゼロになることである。この行列式はすぐに(ε
2-ε)
2×(行列式')の形に変形でき、2つのNBMOのエネルギーレベルが保存される.
式1
次に、Non-disjoint型(0-*)結合モデル(図1 右)についての永年方程式を式2に示した。左側ラジカルユニットについてはNBMOが保存される一方で、右側ユニットではβ/2と-β/2の相互作用が生じている。しかしここで、pairing theorem(ε-ε1=ε3-ε)が成立するとしたとき、最終的に式3のように(ε2-ε)2=(α-ε)2を取り出すことができるため,Non-disjoint型(0-*)でも2つの縮重したNBMOが得られる。
式2
式3
このように、Disjoint型(0-0) および Non-disjoint型(0-*)の結合様式で縮重NBMOが得られることを"変分的に"証明した。
【参考文献】 Y. Aoki, A. Imamura, Int. J. Quantum Chem., 74, 491(1999).
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